Altium Designer のスムーズな運用と導入のため、
皆様のお手伝いをさせTげいただきます。
Copyright © 2006 Altium Limited
かつては高価なCAD が買えないときの、単なる代用品であった非力なパソコンCAD は、Windows プラットホームの進化に支えられ、今やUNIXの流れをくむハイエンドのシステムに、勝るとも劣らない能力を備えてきています。
エンジニアの皆さんに中には、このような現実を認めつつもさまざまな理由により、安価なWindows CAD の導入に躊躇されている方たちが大勢おられるのが現状です。
そして、この障害になっているのはその機能ではなく、運用上の問題であるといえます。すでに存在する環境との接続や既存データの再利用、エンジニアの馴れ、CAD ベンダーや協力企業との連携など課題を数えあげればきりが無く、誰かがこれらを解決しなくてはなりません。
優れた能力を持つにAltium Designer おいてもこれらの問題が、さらなる普及の障害になっており、サポートとコンサルティングによりユーザの皆様といっしょに考え、これらの問題を解決していきたいと考えています。
設計開発の現場には、CADツール効率的な運用によってまだまだ生産性を向上させる余地が残っています。アンビルコンサルティングではAltium Designer に代表されるアルティウム製品の販売と、サポートサービスにより、設計現場の効率化のお手伝いをさせていただきたいと考えております。
2008年2月12日 更新
アンビルコンサルティング株式会社
New Lineup
アルティウム(旧プロテル)製品 Altium Designer の販売代理店、アンビル コンサルティング株式会社
・ Autotrax と Easytrax
Protel DOS 版 PCB-CAD ツール
アルティウム/プロテルでは 1991年に最初の Windows 製品である Advanced PCB 1.0 .をリリースするまでは、DOS 製品を販売していました。
1986年に最初の DOS 製品がリリースされた後 1989 年に DOS 世代最後の製品である Autotrax に至るまでにいくつかのバージョンが存在しますが、Autotrax がリリースされるまでは日本に代理店はありませんでした。Autotrax のリリースに合わせて日本に代理店が設定されました。そして日本市場への参入に際して、IBM-PC 版だけでななく PC-98 版も用意されました。EMS がサポートされていたので大きな規模の基板の設計が可能でしたが、データ幅が 16 ビットでしたので、ピン間 3 本に基板の設計はできませんでした。
Windows 版の Advanced PCB がリリースされた後も、Autotrax は DOS Pack の名称で販売が継続されました。DOS Pack は、Autotrax と DOS Schenatc がセットにされたもので、価格は 98,000 円と大変安価に設定されていました。また、リリース直後の Autotrax にはドングルと呼ばれるセキュリティデバイスによるコピープロテクトがおこなわれていました。しかし1993 年に販売が開始された DOS Pack では このドングルが取り払われました。
また、Autotrax の前に PCB 3 という PCB ツールがあり、これが Accel 社に OEM 供給され Tango Series I として販売されていました。現在、このAutotrax と その直前のバージョンである Easytrax (おそらく PCB 3 と同じもの)がフリーソフトとしてアルティウム社から無償で提供されており、アルティウムのダウンロードページ からダウンロードできます。
Autotrax はその後、当時の Microcode 社にライセンスされます。そして同社によって Windows に移植され、TraxMaker という商品名で販売されます。このTraxMaker と Autotrax の PCB ファイルは互換性がありました。
アルティウム/プロテルでは DOS 版の開発を打ち切り、これ以後 Windows にフォーカスされることになり、1991年に世界で最初の Windows
PCB ツールである Advanced PCB 1.0 をリリースします。
・ Protel Advanced Schematic/PCB 1.x
世界初の Windows PCB ツール、初代 Protel for Windows
DOS 版 PCB-CAD の開発を打ち切った後の1991年に世界初の Windows PCB ツールとして Advanced PCB 1.0 がリリースされました。
この Advanced PCB 1.0 のリリース直後、国内では積極的には販売されず、その 翌年の Advenced Schematic 1.0 のリリースと同時に、国内での本格的な販売が始まりました。
Advenced Schematic 1.0 では、 OrCAD SDT のWindows 版というコンセプトが明確に打ち出され OrCAD ファイルを双方向に読み書きすることができました。また画面デザインも非常にセンスよくまとまっていました。しかし残念なことに、OrCAD SDT と同様、回路図上に日本語を書き込むことができませんでした。一方、これと対を成す Advanced PCB はこの頃すでに Ver. 1.5 にアップデートされていました。
Advanced PCB 1.5 では、32 ビットのデータベースによる 0.001 mil の分解能の実現と、無制限のデータベースサイズのサポートにより、極めて精細度の高い基板や大規模な基板の設計が可能になりました。しかし、パッドスタックがサポートされていないことや、Polygon Pourを同一ネットのパターン上に重ねて配置できない点など、プロフェッショナルな用途には不十分な部分も残っていました。また当時のひ弱な PC プラットフォームでは描画速度が遅く、充分なパフォーマンスを得ることはできませんでした。
また、Advanced Schmatic および PCB の双方ともドングルによりプロテクトが行なわれていましたので、IBM PC 用ドングルにアクセスできない PC98 環境では使用することができませんでした。
当時この Advanced Schmatic 1.0 および PCB 1.5 には Protel for Windows というファミリー名が与えられ、ここから 「Windows のプロテル」がスタートしました。
・ Protel Advanced Schematic/PCB 2.x
実用性が向上した、2代目 Protel for Windows
Protel Advanced Schematic/PCB 2.x は、以前の1.x の改良版として 1994 年の 2 月から 3 月にかけてリリースされました。
新しい回路図エディタ Advanced Schematic 2.0 では、TrueType による日本語、タイトルブロックのカスタマイズ、他の Windows アプリケーションとのクリップボード経由でのコピーアンドペーストが可能になりました。また Advanced PCB 2.0 では、Porigon Pour の改良、パッドスタックのサポート、画面上でのオンライン編集機能、PADS 2000 の読み込みなどが実現しました。またリリース後まもなく、Schematic と PCB の両方ともドングルによるコピープロテクトが廃止され、なんら手を加えること無しに PC 98 環境で使用することが可能になりました。さらに、Professional PCB という Advanced PCB から自動機能を省いた、大変お買得な製品もラインナップされていました。
当時の PC プラットフォームはまだまだひ弱でしたので、安定性や処理速度に不満が残りました。しかし上記のような基本機能の改良により、実用性は大幅に向上しました。
Protel for Windows 2.x は 次の Ver.3 がリリースされるまでの間、0.1 刻みの小刻みなリビジョンアップが繰り返されました。特に PCB では頻繁にアップデートが行なわれ、その結果バージョン番号は 2.8 まで達しました。またこのPCB 2.8フォーマットは、現在の Altium Designer 6でも読み書きがサポートされていますので、両者の PCB データを双方向でやり取りするこができます。
プロテル製品の販売はこの Advanced Schematic/PCB 2.x のリリースによって急速に伸びました。そして、Advanced Schematic/PCB 2.x は 「Windows CAD ツールのリーディングプロダクト」として、 Schematic 3 (1995 年 9 月) とPCB.3 (1997年 2 月)がリリースされるまでの間、大量に出荷されました。
・ Protel Advanced Schematic/PCB 3.x
EDA/Client 統合環境を導入した、3 代目 Protel for Windows
Advanced Schematic 3 と Advanced PCB 3 は、従来の Ver.2 の延長線上で改良されたものではなく、 EDA/Client という斬新なシステムをベースにして作り変えられた革新的な製品としてリリースされました。
EDA/Client はそれまでバラバラに提供されていた複数のEDAツールを一体化するための統合環境であり、これにより異なる種類の EDA ツールを共通のユーザインタフェイスで使用することが可能になります。
従来のプロテル製品では、回路図入力と PCB レイアウトでは、別々のプログラムを起動することが必要でしたが、この新しい EDA/Client が導入されたことのより、一つのプログラムを起動するだけで、回路図入力と PCB レイアウトの両方の作業ができるようになりました。
実際に製品がリリースされたのは、Advanced Schematic 3 が 1995 年 9 月で、OrCAD Capture の最初のバージョンのリリースとほぼ同時期でした。また Advanced PCB 3 のリリースは 1997 年 2 月で、当初の予定より 1 年以上も遅れました。
EDA/Client はツールを統合するだけでなく、カスタマイズ機能も提供しています。このカスタマイズ機能によりメニューの日本語化が可能になったほか、マクロ言語がサポートされ、オルグシステムズからはこのマクロ言語を使ったライブラリプレーサが提供されました。
エディタの編集機能の改良については、Schematic と PCB ではアプローチが異なりました。Schematic 3 では編集機能の改良を最小限にとどめ EDA/Client の新機能によって新規性を創出していたのに対して、PCB 3 ではPCB 編集機能そのものに大幅な改良が加えられていました。
PCB 3 はルールドリブンのシステムに変更され配線機能もインテリジェントに改良されました。しかしその反面非常に動作が遅くなりました。当時、ハードウェアは急速に進化ていましたが、PCB
3 の重量化を補うことはできませんでした。このため描画レスポンスや安定性においては以前の Ver.2.x に一歩譲る面はありましたが、新しい統合環境が受け入れられユーザの数は右肩上がりに増えてゆきました。
なおこの PCB 3 フォーマットは、現在の Altium Designer 6でも読み書きがサポートされていますので、両者の間で PCB データを双方向でやり取りするこができます。また Protel V3 についてはまだ WEB 上にコンテンツが残っていますので興味のある方はご覧下さい。
Windoes PCB-CAD 導入ガイド
Protel V3 サポートドキュメント
・ Protel 98 と Advanced Schematic/PCB 98
統合化への方向性を明確にした EDA/Client の完成形
Protel 98 と Advanced Schematic/PCB 98 は 1998 年 2月にリリースされた、Protel Ver.3 の改良版です。このバージョンでは、今まで独立していた Advanced Route 3 が EDA/Client のサーバとして組み込まれた事以外には新たな機能の追加は行なわれず、プログラムの 32 ビット化とバグの修正にに焦点が絞られました。
その結果、Protel V3 よりも安定かつ高速に動作するようになりました。表面的には極めて地味な新バージョンでしたがその堅牢さが受け入れられ、10 年たった今でもまだ多く使われています。
一方、マーケティング面においてはこのリリースを機に個別ツールから統合ツールへの転換が開始されました。商品名にもこの方針が反映され、統合版にProtel 98 という社名を冠した商品名が与えられました。そしてこれを主力商品とし、個別ツールは Protel 98 のサブセットという位置づけになりました。
なお Portel 98 のファイルフォマットは Protel Ver.3 から変更されていません。この Portel 98 で使用されている PCB 3 フォーマットは、現在の Altium Designer 6 でも読み書きがサポートされていますので、両者の間で PCB データを双方向でやり取りするこができます。また Protel 98 についてはまだ WEB 上にコンテンツが残っていますので必要な場合にはご覧下さい。
Protel 98 製品仕様
Protel 98 サポートドキュメント
・ Protel 99 と Protel 99 SE
ポータビリティの良い DDB 統合データベースが導入された
ロングセラー製品
Protel 99 は 1999 年 4月にリリースされ、同年の 12 月に 99 SE にアップデートされた後、2005 年の 3 月末までの 6 年間にわたり販売が続けられました。後継の Protel DXP や Protel 2004 がリリースされた後も販売が続けられた超ロングセラーモデルです。
この製品は以前の Prtoel 98 のマイナーチェンジではなく、統合プラットフォームが大きく変更されされたほか、新たに伝送線路シミュレータが追加された新製品です。
Protel 99 の統合環境は EDA/Client から Design Explorer に変更され、これに合わせて Microsoft Jet エンジン を利用した新しい統合データベースが導入されました。この新しいデザインデータベース(DDB)は全てののデザインデータを一つのデザインデータベース保存できるため、大変ポータビリティが良い反面、ファイルが壊れた場合全てのデータを失うという危険性もありました。またJet エンジンのアクセスコントロール機能を利用したプロジジェクト管理機能が備えられていました。
Protel 99 に新たに加わった伝送線路シミュレータは旧 INCASES Engineering 社の SI Workbench を組み込んだもので、現在の Altium Designer 6 と同等のものです。また、アナログ/デジタル混在シミュレータは以前用いられていた Dolphin Integration 社の SMASH から Microcode の XSpice 3f5 ベースのものに変更されました。
また回路図エディタ、PCB とも編集機能の改良は旧製品に対する上位互換が維持されており、旧製品のユーザであれば違和感無く使用できました。また部品シンボルに Unique ID 属性が追加され、デザインデータ間相互のリンクが強化されました。これにより回路図と PCB との間のデータの受け渡しがネットリストファイルではなく、Update - PCB/Schematic のコマンド操作によって行なわれるようになりました。またこの製品から、ロングファイル名と日本語ファイル名がサポートされたことも見逃せません。
そして 1999 年 12 月の 99 SE へのアップデートでは、要望が強かった層数の追加が行なわれ、信号層が 16 から 32、内層プレーンが 4 から 16、メカニカル層が 4 から 16 に増加れました。この 99 SE へのアップデートはマイナーチェンジとして扱われ、Protel 99 ユーザに無償提供されました。
また、この製品はライセンスがピア・トゥ・ピアでフローティングするように作られており、全てのユーザにフローティングライセンス仕様の製品が提供されました。また、統合版を購入しても
Schematic/PCB 等の個別ツールのライセンスをバラバラに使用できましたので、設計者が作業を分担する場合には大変便利なものでした。
マーケティング面では、より明確に統合ツールへの方向性が打ち出されました。例えば回路図エディタの商品名は、従来の Advancrd Schematic 98 から Protel 99 Schematic に変更され、個別の回路図エディタ は Protel 99 統合ツールのサブセットとしての位置付けがさらに明確化されました。
長期間販売されたこの Protel 99 SE には極めて多くユーザが存在しますので、Altium Designer では Protel 99 SE のデザインデータベース(DDB)と個別ファイルとの互換性に対しては、磐石なサポートが提供されています。
なおアルティウムジャパンではこの製品のサポートを終了しましたが、サポートドキュメント の提供は続けられています。
・ Protel DXP と Protel 2004
大量に投入された新技術により飛躍的な進化を遂げた
革新的な製品
Protel DXP ファミリーは、FPGA ハードウェアやソフトウェア開発ツールを始めとする、有力企業の買収で取得した技術を投入して開発されました。
また Protel DXP は、洗練された統合環境である DXP プラットフォーの導入により、ただ単にツールの種類を増やしただけのものではなく、ツール間における相互の緊密な連携が可能な一体化された製品にまとめられています。しかしその一方この
Protel DXP 世代では、 回路図エディタをはじめとする 個別ツールがラインナップから外されました。
この流れはその後の Protel 2004 世代にも受け継がれ、アグレッシブに開発が続けられました。そして Nexer-Protel 2004 で基板設計と FPGA ハードウェア/ソフトウェア開発ツールを一体化した統合開発環境が完成します。そしてさらに改良が続けられ、Altium Designer 6 へと進化していきまます。
Protel DXP およびそれ以降の製品については WEB 経由でさまざまな情報を入手できます。
Protel DXP サポートドキュメント Protel 2004 サポートドキュメント
プロテル進化論
Protel から Altium Designer 6 へ
Altium Designer 6 からSummer 08 へ
アルティウムの歴代 PCB-CAD ツール
製品名 |
販売時期 |
Advanced Schematic/PCB 1.x |
1991 - 1993 |
Advanced Schematic/PCB 2.x |
1993 - 1995 |
Advanced Schematic/PCB 3.x |
1995 - 1998 |
Protel 98 |
1998 - 1999 |
Protel 99 |
1999 |
Protel 99 SE |
2000 - 2005 |
Protel DXP |
2003 - 2004 |
Protel 2004 |
2004 - 2005 |
Altium Designer Protel License Option |
2005 |
Altium Designer 6 Board Implementation |
2006 -2008 |
アルティウムの歴代 PCB-CAD の一覧
販売時期はその製品が販売されたおおよその時期を示しています。
緑色の背景で強調されている製品では、新しい統合環境が導入され
ユーサインタファイスが一新されました。
Altium Designer には、回路/基板設計および FPGA 開発に必要な一連のツールを全て一体化した統合環境です。ちまたでは、統合ツールの名のもとでさまざまなCAD製品が紹介されていますが、それらの多くは単にありあわせのツールを寄せ集めた、集合ツールとしか呼べないものです。
Altium Designer はツールの一体化が実現されているほか、プロジェクトの統合管理などの高度な統合開発環境を提供しており、単にツールを寄せ集めただけの他社製品とは一線を画すものです。
くれぐれも他の名ばかりの統合ツールとは、混同なさらないでください。
電子機器メーカでは商品企画の段階から商品の製造までに、多くの種類のツールを使用しますので、データの連携や管理を容易にするため、統合化が重要です。高度に統合化されたAltium Designer の導入により、使用するツールの種類を大幅に削減することができ、広範囲な統合が容易になります。
システムハウスでは少量多品種への対応の為、1人のエンジニアが企画段階から製造投入までの全ての工程にかかわることが珍しくありません。このような場合には、統合されたAltium Designer を使用することにより、煩雑なツールの使い分けが不要になり、さらに、1人1台の統合環境を独占できます。
基板設計会社ではAltium Designer を単独のPCB ツールとして使用しても、第一級の実力を発揮します。また、統合化により詳細なデザインルールを自動的にPCB 設計に反映することができ、詳細な打ち合わせなしに回路設計者の設計意図を反映した基板設計が可能になります。さらに、アルティウム/プロテル製品は広く普及しているため、Altium Designer の導入により、基板設計の受注のチャンスが拡大します。
教育現場てはアカデミック価格により安価に大量導入でき、1人に1台の実習環境が実現できます。また高度に統合されたAltium Designer は、回路設計の全工程を学ぶ実習教材として最適です。さらにツールの使い分けが不要なため教えやすく学びやすい、まさに教育用途にもピッタリの商品です。
アルティウムは1986 年に最初の PCB-CAD ツールを世に送り出て以来、多くの製品を提供し続けてきました。
このため今も多くの古いツールが混在した状態で稼働しており、新たに Altium Designer を導入する場合でも
古い CAD ツールのユーザや CAD データとの連携を考慮しなくてはならない場合が少なくありません。
このような場合には、是非ともこのページの情報をお役立て下さい。
以下で紹介されている製品は販売が終了していますが、ユーザは基本セットに 62,500 円、拡張セットに 250,000 円 でアップグレードできます。